うつつの世界
寄り道、遠回り、そんな言葉が嫌いな人は演劇をすることには向かない。
「将来何になりたい?」
20代で会社員からドロップアウトしてバイト生活をしていた頃、周りが徐々に舞台から離れ、
浮世(現実)の社会生活に勤しむ様になると、
途端に自分だけ置いてけぼりにあった気になる。
幸いながら自分には自営で収入があったり、
時間を自由に有せる事から現在まで演劇を
続けられて居ることは当時の仲間内には
申し訳ないが恵まれて居ると言わざる得ない。
現実に目を背けるわけはではないけど、
やはり舞台には多かれ少なかれ遠回りや、
寄り道を通り越した
華やかな瞬間みたいなものがある。
それは誰もが手に入れられるものではない、
特別なところなのだと。
世の中の人が認めてくるかは分からないが、
いろん
なことに帳尻を付ければ、誰に文句を
言われる事が無いのが社会人劇団の良いところだ。
「何がいいの?」
「舞台に立った人にしか分からないよ」
その価値観は不変ですね。
問題は…
それを一瞬一瞬では無く、いかに永く続けていく事が難しいかを知ってなお、現在を生きらるか?
辞めたくなったら辞められてしまう(時と場合によるけど)ほどでしか無い虚しさもある。
それでも、続けられる強い意志が私たちに力を
与えてくれる。
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