まだやってるの。
夕日を見ながら、明日は稽古だと思いにふけってます。
駅前でお買い物中に、昔の劇団員とすれ違う。
目の前を横切るも、相手はこちらに気付かない。…もしかしたら気づいて居ても気付かないふりをしていたのかも知れないと、過ぎ去った後じーっと、その後ろ姿を見て居たものの振り返らなかった所を見ると全く気付かなかったのだろう。
目に入らなかったのかもしれないし、気づいた所でどうするものでもないのですが、
一緒にやって居た頃なら「よー!」とか「やあ」とか声をかけたりして居たかもしれない。
演劇で繋がった縁は演劇を止める事で切れる。
それはよくわかっているのですが…演劇で知り合って居なければ、目の前を横切っても誰かもわからないし、目を合わせることも無かった者だと思うと、現在(いま)がそれならそっとしておくのが一番なのかもしれない。
そんな気持ちが働くのです。
何年か前に、知り合いの演劇人に「まだやってんの?」と聞かれ「まだやってますよ」と答えたことがある。
話を聞くと芝居はやめたという。
何故だか意味が違って感じて来たのを覚えて居ます。
「俺もやってるけど、まだやってんの?」
と、
「俺はやめたけど、まだやってんの?」
では受け取り方も違うので。
気持ちとしては、話した相手には芝居を続けて居て欲しかった。
相手も何かを察したのか、芝居の話は出てこない。
途端……話すことが無くなってしまった。
この時思った事は、「次、街ですれ違っても声を掛け合い語らう事は無いのかな……」
である。
今が全てと言わんばかりの演劇の話が出来る楽しい仲間が集まって来てくれることを望んでいます……。
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